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うしおばさんの雑記帳

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牛後を探せ!

牛後を探せ!

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# by usiobasan2016 | 2019-08-21 14:09 | 酪農

牛後俳句とエッセイ(第26回) 発情の声たからかに牛の朱夏

発情の声たからかに牛の朱夏  鈴木牛後


(はつじょうのこえたからかにうしのしゅか)


牛は色々な場面で鳴きますが、一般の方が思うほど、いつもいつも鳴いている訳ではありません。


一番激しいのは、やはり発情の時。次に水が出ない時。そして、いつもと違う何かが起こった時(繋ぎ飼いの冬の時期にチェーンが外れて牛が通路をうろちょろしてるとか)くらいです。


美味しくない牧草が配られた時は、鳴くというより、ブーイングが起こります。低くくぐもった声で「ぶーんぶーん」と言っています。まさにブーイング。


昔ダンナが実習に行っていたK牧場で、牛が激しく鳴いていたので、こりゃ発情だろうと、人工授精のために獣医さんを呼んだそうです。そして診てもらったら、発情ではないと言われました。よく調べたら、ウォーターカップ(水が出るところ)が故障して水が飲めなかっただけだったとか。


教訓。

牛が激しく鳴いてても、1頭だけだと発情を疑ってもよいが、並んだ2頭が鳴いていると、まずウォーターカップの故障を疑え。

(ウォーターカップは2頭に1個配置されている)


さて、放牧していると牛の発情がよく分かります。というのは、発情の牛がすべて鳴くという訳ではなく、分かりやすく鳴いてくれる牛もいますが、静かに発情がきている牛もいるからです。


そのような牛でも、放し飼いにしていると、お互いにメス同士で背中に乗り合うので発情が分かるのです。

なぜこんな行動をするかというと、オス牛に「ここに発情のメスがいるよー」と教えるためだといわれています。メスだけの群れなのに、虚しいですね。


牛啼いて誰も応へぬ大夏野 牛後


オスの牛をメスの群れに交ぜて放牧する、もしくは、メス牛を繋がれているオス牛のところに連れて行って、本交(本当に交尾)させるのは、今ではごく少数派になってしまって、ほとんどが人工授精になってしまいました。


この人工授精、ほとんどの酪農家さんは獣医さんや人工授精師さんに頼むのですが、うちではダンナが自分で授精しています。自分の牛だったら、授精師免許がなくても授精してよいのです。


自分で授精をしようと思ったきっかけは、放牧期間中だと、獣医さんを待つのに発情の牛だけ牛舎に留守番させることになるのですが、1頭だけ置いておくと「置いていかないでーー」と鳴いて鳴いて。その声を聞いているこっちが切なくなるのです。


そしてダンナは、人工授精の教本とビデオを取り寄せ、独学で技術を修得しました。


修得したといっても最初から上手くいったわけではなく、始めた頃は時間ばかりかかるし失敗するし、しっぽを持って隣で手伝っている私は嫌でした。だって上手くいかないと、ダンナがだんだんイライラしてくるんですもん。


「同じ人間なんだからできないことはないべ」と、謎の自信をみなぎらせていましたが、

「実際に上手くいってないしょや」と牛の背中ごしに言い争ったりして。


紫陽花や妻のときどき遠くゐて 牛後


そして受胎率も下がり繁殖成績も下がりとさんざんでしたが、我慢してずっと継続していると、今では繁殖成績はかえって全道平均を上回っています。これは腕が上がったのもありますが、獣医さんは日中しか来てくれないのに、自分だといつでも発情のタイミングを逃さず授精できるからかもしれません。


現在では、自分ひとりで授精できるように、しっぽを紐で固定するという工夫をして、私のしっぽ持ちの仕事もなくなりました。


牛舎のホワイトボードに『ローラAI』(AI=人工授精)と書いてあるのを見ても、気持ちが重くなることはもうありません。


やれやれ。


扇風機の振れる両極にて笑ふ 牛後


獣声のけおんと一つ夏果つる 牛後


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# by usiobasan2016 | 2019-08-18 12:56 | 牛後俳句とエッセイ

夏井いつきさん旭川に来訪

昨晩、楽しいことをしてしまったので、日曜日更新のエッセイはお休みです。

「ひとはすぐサボるものだから、締め切りを決めて書くのは大事なことよ」と言われたばかりなのに。

組長ゴメン!

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# by usiobasan2016 | 2019-08-11 17:32 | 牛後俳句とエッセイ

なつぞらオマージュ写真館

今朝の「なつぞら」。

『あいつの生き方そのものが画家なんだ。土を耕し牛の乳を搾り家族と生きているその手から自分の作品を産み出している。したからあいつの絵は純粋で尊いんだ』

倉田先生の名台詞がありました。

この台詞の「画家」を「俳人」、「絵」を「俳句」と読み替えてジーンとなりませんでしたか?

私だけ?😃

#なつぞらオマージュ写真

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# by usiobasan2016 | 2019-08-06 10:36 | 生活

牛後俳句とエッセイ(第25回) 電気鞭音なく振るふ青葉騒

電気鞭音なく振るふ青葉騒  鈴木牛後


(でんきむちおとなくふるうあおばざい)


「ノンバーバルコミュニケーション」という言葉を知っていますか?


私がこの言葉を初めて知ったのは、『人は見た目が9割』(竹内一郎著)という本を読んだ時でした。


読む前はタイトルから想像して、人は容姿や服装といった外見が大事だという話なのかと思っていたのですが、コミュニケーションというのは言葉で伝わることは7パーセントで残りは言語以外で伝わるという内容でした。これを「ノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション)」というそうです。


言葉以外のもの、たとえば、表情、顔色、声のトーン、話す速度、ジェスチャーなどの方が、言葉よりよっぽど人に伝わるという内容でした。

怒った顔で「全然怒ってないよ」と言うのと、笑った顔で「怒ってるよ」と言うのでは、どちらが本当に怒っているのかは一目瞭然ですよね。


これを読んだとき思いました(私がいつも牛とやっていることだ。牛と人間はノンバーバルコミュニケーションでしか交流できないもの。でも人間と人間も9割はそうなんだな)と。


さて、牛にも表情や感情があります。注意深く見ているとだいたいわかります。そして牛の方も、人間のしゃべる言葉の意味は分からないようですが、声の調子や強さ、あるいはジェスチャーや態度で、こちらの気持ちがだいたいは分かっているようです。


搾乳の時、寝ている牛を起こすのに「起きなよ~」と話しかけながらお尻を蹴飛ばしたりしますが、放牧期間中だと歩き疲れてなかなか起きないことがよくあります。ノンバーバルコミュニケーションが通用しない時です。


そういう時は、最終兵器-電気ムチを使います。電気ムチといってもムチのような形ではなくスティック状で、ボタンを押すと先っぽに電気が通るというものです。


使うと言っても実際に牛に当てるのではなく、見せるだけなのですが、一度でも電気ムチに当たったことのある牛は、見ただけで立ち上がります。それでも立ち上がらない牛には、ボタンを押して通電の音を聞かせます。この「キーン」という超音波のような微かな音が、牛を緊張させすぐに立ち上がらせるのです。効果抜群です。


牛側からのノンバーバルコミュニケーションで一番大事なのは、病気の兆候を感じ取る事です

牛は「昨日からお腹が痛いんだけど」とか、「体がだるいんだけど熱でもあるのかな?」と言ってくれませんから、起き上がり方が変とか、ずっと寝てるとか、餌をすぐに食べないとか、ちょっとした違和感を感じとるのが大事なんですね。


春、放牧地に牛とタンポポの写真を撮りに行った時のことです。ローラという名前の牛がタンポポの側で寝ていたのでモデルになってもらおうと近づいてスマホで写真を撮ろうとしました。すると寝たままでしたが、西川きよしさんほどに目をひんむいて緊張してしまいました。放牧地にいつもは来ない人間が来て、変なものを向けて写真を撮っているからでしょうか。しかしその後、牛舎でローラを見かけても、いつもいつも目をひんむいているので、「この牛はいつもこんな顔なの?」とダンナに聞いたら「ローラはいつもこうだよ」と言われました。いつもこうだったら、いつ緊張しているのか分からんべや。まったく表情の読めない牛です。


畜生と言はれて牛の眼の涼し 牛後


さて、人間側からのノンバーバルコミュニケーションの話です。

仔牛に哺乳する時は、「ごはんだよ~。お母さんが来ましたよ~」などとネコナデ声(ウシナデ声?)で話しかけていますが、仔牛はミルク欲しさに必死ですから全然私の言う事は聞いていません。そして成長したらお母さん(私)の事はすっかり忘れてしまいます。でも離乳してすぐの頃だったら、ダンナに対する態度と私に対する態度が明らかに違うので、まだ「ミルクをくれる人」という認識はかろうじて残っているのではないかと思います。


何年も前の話ですが、大阪から実家の母が遊びに来て搾乳を見学していました。

「間に入るよ~。搾るよ~」と牛を触りながら優しく話しかけている娘(私)を見て、

「あんたは動物に優しいね。気持ちが優しいんやね」と嬉しそうに言いました。私が「ちゃうねん。無言で突然、牛と牛の間に入ったら、びっくりして蹴られるから、危険防止のために声をかけてるねん」と言うと複雑な顔をしていました。『優しい娘』という幻想を抱いていたかったのですね。

でもこれは、危険防止ということもありますが、なるべくリラックスしてたくさん牛乳を出してもらうために優しく話しかけているという側面もあるのです。


さて就農したばかりの頃です。うちのダンナは今の見た目からは想像できないかもしれませんが、けっこう短気で、すぐ怒っていました。牛に蹴られたり踏まれたり、尻尾で叩かれたりすると「何すんだ!このやろー!」とキレていました。私はその怒声が嫌で嫌で。ビクッとするし、自分が怒られているような気分になるので、「お願いだから、牛に怒鳴るのはやめて」と言っていました。20年近く言い続けたおかげで、ダンナも辛抱強くなり、今ではぐっと堪えて全然怒鳴らなくなりました。


現在、我が家では牛に怒らないし、のんびり搾乳しているので、酪農ヘルパーさんに「鈴木さんの牛はみんなおっとり穏やかですよね」と言われます。


よその農家さんで、チャカチャカせわしなくしている家は、やっぱり牛も落ち着きがないそうです。いつも緊張していて、ちょっと人間が動くとビクッと立ち上がるとか。


もう退職されたベテランヘルパーSさんの話です。飼槽をプッシャー(餌押し)で掃除する時、「足……足……足……」と、足を投げ出して寝ている牛たちに声をかけながら、残った牧草を押していました。牛も声をかけられると足を引っ込めていましたから、言っている意味が分かるのかと一瞬思いましたが、きっと足をプッシャーで押されるから引っ込めていたんですね。


牛は放牧地から牛舎に帰って来たら、自由席なので好きな場所に入るのですが、最後までなかなか席に入らない牛もいます。そういう時は、ダンナと私と2人で挟み込んで、誘導するのですが、もう牛が入っているのに割り込もうとしたりすると、「違う!」と言います。すると、牛はピタッと止まります。そして空いている席があると、「そこ!」と指で指し示します。すると、スッと入ります。この2つは、声の強さと単語の長さはほとんど同じなのに、牛が違う反応をするのです。もしかして人間の言葉が分かるのでは?と思う瞬間です。


以前ベテラン放牧酪農家のIさんが「うちの母ちゃんは指だけで牛を動かせる」と言っていたのを聞いたことがあるのですが、私もついにその域に達したのかと、ちょっとだけ得意になったりします。


息子がまだ小学生だった頃のことです。放牧地への牛追いを手伝わせていました。息子が群れの真ん中に入り前半の牛を追い、私が最後尾につき後半の牛を追っていた時のことです。それまで歩いていた牛たちがピタッと立ち止まり、それ以上行かなくなりました。「はい、はい。行きなよ~」と声をかけてもピクリとも動きません。行かないどころか緊張して怯えています。どうしたのかと前の方を見ると、息子が奇声ともとれるような歌を歌いながら牛追いのスキーストックを両手に高くかかげて、ひょっこりひょっこりと踊っていました。


こりゃ牛も行かんわな。


群といふ牛の塊夏深し 牛後


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# by usiobasan2016 | 2019-08-04 08:59 | 牛後俳句とエッセイ

放牧から戻る

今朝の搾乳前、放牧地から戻ってきたところ。

自由席なので好きなところに勝手に入ります。




# by usiobasan2016 | 2019-08-02 10:35 | 酪農

牛後俳句とエッセイ(第24回) 我が足を蹄と思ふ草いきれ

我が足を蹄と思ふ草いきれ  鈴木牛後


(わがあしをひづめとおもうくさいきれ)


やっと牧草収穫作業が終わりました。

「牧草収穫作業」と言ってますが、正確には「1番牧草の収穫作業」が終わりました。


牧草は多年草で1年に2~3回収穫します。6月から7月、最初に収穫するのを1番牧草といい、2番牧草、3番牧草と続きます。3番まで取る人はあまりいませんが、2番までは普通に収穫します。2番牧草はだいたい8月から9月にかけての仕事です。


農家の間では「1番終わった?」「もう2番始めたのかい?早いねー」なんて言い方をします。


さてうちは放牧と採草の兼用地が3か所あります。(放牧専用地、採草専用地もあります。)

その3か所の兼用地は、1番で採草したら2番で放牧に回します。つまり、春に狭くして、夏になったら放牧地を広げるのです。


これは最初から広い放牧地だと、スプリングフラッシュの草の伸びの勢いに、牛の食べるスピードが追い付かないので、牧草がぼうぼうになってしまうからで、一度伸びてしまった牧草は、生えている状態だと牛が食べなくなります。(刈り取ると食べます。不思議ですが。)


そして夏に暑くなると草の伸びが悪くなって、面積が狭いままだと放牧地の牧草が足りなくなってきます。

この、春に狭くして夏に広げるというのが稼ぐための放牧技術なのです。


なので今の仕事のひとつは、放牧地を広げることです。牛が入らないように電気牧柵で囲っていたところを開放します。そして、別のところを新しく簡易柵で区切っていきます。


真っ直ぐに張らなければいけないので足元ばかり見てる訳にはいかず、常に遠くを見て歩きます。そして牛糞を踏んでしまいます。とほほ。


遠くばかり見て夏草を踏む仕事 牛後


今時期に始めるもうひとつは「夜だけ放牧」です。春からずっと昼夜放牧でしたが、1番の収穫が終わる頃になると、昼間暑くなり、牛にたかるアブも出てくるので、夜だけの放牧にします。


このシステムにしたのは数年前からで、それまでは炎天下の日中でも牛を放牧に出していました。放牧するのが、経済的にも牛にとっても良いと思っていたからです。


その頃は、外が暑そうだと行きたがらない牛を無理矢理に牛舎から追い出していました。でも太陽電池と逆で太陽に照らされると動かなくなる牛たちは、牛舎から出たままの場所でジリジリ照らされながらじっと動かずに集合したままでした。(お腹がへるとそのうち解散するのですが)


その後、トンネル換気(巨大な換気扇を6台設置して牛舎に涼しい風が通り抜けるような設備)にしたのをきっかけに、真夏の日中は牛を牛舎に入れておくことにしました。


今は涼しい牛舎で餌を豊富に与えられて、牛たちは幸せそうに寝そべっています。

暑い日中を半日牛舎で休んでから、涼しくなった夕方に放牧地に離すと、はつらつと牛舎から出て行きます。


同じ北海道でも夏が涼しい根釧地方などではなく、ここのような夏が暑い地域では、こういうやり方もありだなと最近は思っています。


牛をらぬ夏野に涯(はて)の無きごとし 牛後

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# by usiobasan2016 | 2019-07-28 05:53 | 牛後俳句とエッセイ

もぐもぐタイム

もぐもぐタイム。

この角度から見る牛の口元が好き。




# by usiobasan2016 | 2019-07-26 10:00 | 酪農

むしゃむしゃタイム

むしゃむしゃタイム。

仔牛は元気です♪




# by usiobasan2016 | 2019-07-25 11:19 | 酪農

牛後俳句とエッセイ(第23回) 美味き草不味き草あり草を刈る

美味き草不味き草あり草を刈る  鈴木牛後


(うまきくさまずきくさありくさをかる)


「おっ。今朝の草は美味しそうだな」


ある朝、ダンナが言いました。

冬の舎飼いの時期に、牛に餌の牧草を配っていた時のことです。


(食ったことないのに分かるんかい)と心の中でツッコミを入れながら言いました。

「食べたことないのになんで分かるの?」


「食べたことはないけど、匂いと牛の食べる様子で分かるよ」


確かに美味しい牧草と不味い牧草では、牛の食べるスピードがまるで違います。

美味しいのは、もうなくなったのかとびっくりするくらい早く食べてしまいますが、不味いのは、朝やった牧草が夕方になってもごっそり残っています。そのまま残しておいてももう食べませんから片付けますが、うんざりします。


さて、何が牧草の味の違いになるのか。


まず刈った牧草が雨に当たったかどうか。雨に当たると茶色く変色して、栄養価が落ちます。雨に当たれば当たるほど不味くなって、牛は食べなくなっていきます。


次に収穫適期に刈ったか、遅くなってしまったか。収穫適期だとまだ青々としていてみずみずしく柔らかいですが、遅くなればなるほど枯れて茶色くなり、そして堅くなります。


こういう草でも肉牛は食べるそうですが、乳牛は食べません。牛乳を出すというのはそれだけ栄養が必要なのでグルメになってしまうんですね。


あとは草の種類も大事です。ヒエのような雑草は好みませんが、オーチャードグラス、チモシー、ペレニアルライグラス(通称ペレ)などのちゃんとした名前のある牧草を好みます。そしてオーチャードよりチモシー、チモシーよりペレという風に乳牛世界でのグルメランキングがあります。


貯蔵牧草の種類ですが、乾草とサイレージがあります。乾草とは乾いた牧草でロール状になっています。サイレージとは水分のある牧草を空気に当てないようにして発酵させて保存したもので、要するに牧草の漬物みたいなものです。


うちでは水分のある牧草ロールにラッピングマシンでラップをぐるぐるに巻いたラップサイレージというのを作っていますが、その牧場牧場で違って、塔型サイロに入れたり、バンカーに入れたりといろいろですが、専門的な話になるので割愛します。


あと牧草の美味しそうな匂いというのも、確かにあります。一度も雨に当てないで青々とした乾草になったものは、新茶のようなとても良い匂いがします。


ペレの少し水分があり良い発酵をしたサイレージは、ブランデーの入ったチョコレートケーキの匂いがします。牧草を牛に配りながら、人間の方がスイーツ食べたくなってよだれが出そうです。


そして水分量の多いサイレージは、ツーンと酸っぱい臭いがしますが、この臭いが牛舎独特の臭いになっていたりします。


草は風に干されて夜を鳴りとほす 牛後


牧草収穫シーズンになると、刈って広げてある牧草の匂いが夜風にのって山の牧場全体に漂います。甘くて良い匂い。田舎に住んでて良かったと思う瞬間です。


こういう話を先日、酪農ヘルパーのS君としてたら彼が言いました。


「オレ、牧草食ったことありますよ」


ええーー!!


「いつどこで?」


「別の農家さんで。『オーチャードの若いやつは甘いから、おまえ食ってみれ』って言われて食べました」


「それは乾草を?」


「いや、乾草じゃなくて。地面から生えているやつが甘いらしくて、茎のところをストローみたいにして、真ん中の芯をぬくんですけど、その抜いた芯をかじってみれって。かじったら確かに甘かったです」


ナ、ナ、ナイスチャレンジです。


私も今度やってみようかな?

(言ってみただけです)


オーチャードざわざわ花は実にざわざわ 牛後

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# by usiobasan2016 | 2019-07-21 20:38 | 牛後俳句とエッセイ